コロナ禍でも売上を伸ばし続ける!? 「株式会社ハナヤ勘兵衛」様に秘訣をインタビュー
今回のお得先様インタビューは、コロナ禍の中でも着々と売り上げを伸ばし続ける兵庫県芦屋市「株式会社ハナヤ勘兵衛」代表取締役 桑田社長様にご商売の秘訣を伺ってまいりました。
株式会社ハナヤ勘兵衛 代表取締役 桑田社長様
★まずはお店の紹介をお願いします。
桑田社長:株式会社ハナヤ勘兵衛は1929年に私の曾祖父が立ち上げたお店で、今年で創立94年目を迎えます。ハナヤ勘兵衛という名前は設立者で写真家だった曾祖父の活動名で、この名前を代々受け継いできて私で4代目となります。初代の経営は写真材料販売がメインで、2代目は高級カメラ販売メイン、3代目がプリント事業メインという流れでしたが、4代目の私の代では写真事業の視野を広げ、プリント事業、新品カメラ販売事業、中古カメラ事業、撮影事業と対象も店頭客メインから法人事業にも拡げ、いわゆる「写真映像の何でも屋」というスタンスで経営しています。
店舗入り口には設立当時からの歴史を感じさせるアイテムが飾られている。
★4代目というプレッシャーは無かったですか?
桑田社長:18年前の当時27歳で株式会社ハナヤ勘兵衛に入社しましたが、それ以前は飲食業で働いていました。もちろん経営のノウハウも知識が無く、入社時から一社員としてプリント集配や撮影補助の仕事をしてきましたが、12年前に3代目である父が他界し、急遽4代目を引き継ぐ形となりましたのでプレッシャーを感じるヒマもなく社長を任された感じです。当時は写真業界もデジタルの波に押されプリント事業も減少傾向にありましたので、プリント事業メインだった弊社も業績は芳しくなく、社長としての最初の仕事は経費削減と業務改善というハードな課題を取り組む形となりました。
社員とも面談し、どこに無駄があるか、どこを削減すれば効率が上がるか等を相談しお互いの納得いく形で業務改善を行い、同時にプリント事業メインからの脱却を図る為、中古カメラ事業への取り組みや法人事業の開拓を行い徐々に業績を上げる事に成功しました。
店内には様々な中古カメラや撮影機材が陳列
★ズバリ!売上アップの秘訣を教えて頂けますか。
桑田社長:写真業界でのビジネスがメインですので、全く新しい業種に取り組み、会社全体の業績を上げてきた訳ではないです。あくまで今まで取り扱ってきた事業内容や商材を見直し、目線を変え、営業方法の改善などに取り組んできた結果が実績に繋がった感じです。
例えば、コロナ禍で弊社も2020年4月の緊急事態宣言により1ヵ月以上の休業を余儀なくされ、その年の決算は前年に比べ約2割ほどダウンしています。営業再開しても店頭客は少なく、プリント事業も落ち込んでいましたが、コロナ禍で在宅時間が長くなることに目を向け、普段自宅で眠っている未使用のカメラ機材やDVDダビング需要の掘り起こしに新聞折り込みチラシを作成致しました。ネット環境が充実している現在で、あえて新聞折り込みを採用したのは、ネット知識が低く新聞購読者が多い高齢者を対象にしたからです。高齢の方はビデオテープや高額カメラ機材の所有率も高く、今まで専門店に訪問依頼する経験も多いことから、新聞折り込みチラシの効果があり、特に中古カメラ機材買取販売での実績が上がり、2割ダウンした売上が翌年には回復しました。
また、チラシには弊社イメージを変える効果もあり、例えば60代のお客様はハナヤ勘兵衛は高級カメラ店で敷居が高いというイメージを持たれている方もおられ、チラシを見て来店しやすくなったと言って頂きました。
学校撮影はこども園が中心になりますが、コロナ禍で例年行事が中止になる事が多い中、こちらから普段の園児の生活風景を先生に写真に撮ってもらい販売に繋げる事を打診しプリント需要の回復に繋げる事が出来ました。
法人関係では役所での予算に目を向けました。コロナ禍でイベントが中止になり予算が消化出来ていない状況と捉え、こちらから写真のデータ化を積極的に勧めていきました。大きな案件は既に処理済のケースも多かったですが、各部署では予算の関係でまだデータ化が出来ておらず、この機にデータ化を勧め小さい案件でも数を獲得し実績に繋げる事が出来ています。
また、担当者とのコミュニケーションを図る事で相談を受ける事が多くなり、ボランティアする事も多いですが仕事の依頼が徐々に増え、パンフレットの作成依頼やイベント横断幕の作成依頼、会社案内の動画作成依頼と様々な依頼を受ける事も多くなりました。
コロナの影響が大きかった2019年決算では前年2割ダウンでしたが、翌年2020年には回復し、2021年は前年比105%、2022年は前年比105%と少しずつですが実績を伸ばすことが出来ています。
★最後に一言お願いします。
桑田社長:基本的に頂いた相談は断らず受けるようにしています。たとえその場では売り上げにならずボランティアになったとしても後々仕事に繋がるケースは多いと思います。あと、やはり社員の協力あっての実績だと思います。会社の舵取りと全体的な業務フォローを私が担当していますが、各担当者がそれぞれの業務を全うしてくれることで業務が効率よくまわっているのだと思います。
中古カメラの買取査定は社長自らが行う
桑田社長様、今回はお忙し中インタビューにご協力いただきありがとうございました。
<株式会社ハナヤ勘兵衛ホームページ>
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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