フラッグシップ一眼レフ機が採用の超高速カードCFexpressカードType Bって!?
キヤノンEOS-1D X MarkIII、ニコンD6で採用された新しいメモリカードの規格。形はSDカードですがCFという名称がついている超高速のメモリカード「CFexpressカードType B」についてご紹介いたします。
CFexpress2.0規格
Compact Flash Association(CFA)により2月28日に仕様が発表された規格です。高性能化するデジタルカメラに対応すべくよりCFastやXQDよりもさらに高速な転送速度を有しています。接続規格はNVMeを採用しています。これはパソコンの高速ストレージであるSSDと同じ規格です。
主な仕様としては現在製品が販売されている「Type B」のほかに「Type A」「Type C」があり、カードサイズや最高速度が異なります。「Type B」の最高速度理論値は2,000MB/sです。実際にソニーが発売したCFexpressカードの表記は「読み出し1,700MB/s書き込み1,480MB/s」とあり、同社のXQDカードGシリーズ(高速タイプ)「読み出し440MB/s書き込み400MB/s」と比較しても3.7~3.8倍ほど高速な製品になっています。
サイズと速度は表をご参照ください。ちなみに「Type B」のサイズはXQDカードと同一サイズです。
サイズが同一のXQDカードとの互換性は?
CFexpress Type BとXQDカードはサイズが全く同じです。カメラ側の対応になりますがXQD対応カメラでCFexpressをサポートするファームウェアを採用したカメラの場合、下位互換性を確保できCFexpress Type Bカードを使用することができます。但し動作保証はカメラによって違いますのでそれぞれの機種のファームウェアの内容を確認する必要があります。
因みに、ニコンD6の仕様には記録媒体「CFexpressカード(Type B)、XQDカード」と記載ですが、キヤノンEOS-1D X MarkIIIの仕様には記録媒体「CFexpressメモリーカード(タイプB:2カードスロット)」と記載されています。webサイト上にも「※使用可能なカードはCFexpressメモリーカードのみとなります。」とあり、キヤノンEOS-1D X MarkIIIはXQDカードに対応していませんのでご注意ください。
まだまだ使用できる機器が少ないCFexpressType Bカードですが、現在最も速い転送速度を持ったカードと言えます。画像・映像データ容量が大きくなるなか、ストレスのない撮影環境・ワークフローには「高速転送」は不可欠です。今後、より多くの対応機器が出ることに期待です。