1D X MarkⅢはどこが進化した!?キヤノンさんに聞いてみました
今回は先日発表されたキヤノンの新たなフラグシップ
1D X MarkⅢについて、カタログスペックだけ見る限りでは旧機種をお持ちのユーザー様が買替えるべきか今いちピンと来ませんでしたので、素朴な疑問をキヤノンの担当営業さんにぶつけてみました!
キヤノンマーケティングジャパン 河野氏
お顔はNGとのことでお手元だけ…
それでは、早速質問してきたいと思います!
Q.他社は高画素化していっているが画素数が上がっていないのには何か意図があるのでしょうか?
A.1Dシリーズはプロ向けの機種であることは皆さまご存知かと思います。
昨年行われたラグビーW杯も弊社のシェアが70%だったと聞いております。
ユーザー様の声を当然開発に活かしているのですが、正直なところ画素数を上げてほしいという要望がなかったようです。
追尾性能や、AFの精度、また暗いところの合焦などはご要望が多かったので今回の新製品に反映させています。
Q.バッテリーは変わらず撮影可能枚数が大幅にアップ(約1,210枚→約2,850枚)していますが何が変わったのでしょうか?
A.新エンジンで処理性能が大幅に上がっているので演算処理がスムーズになったこと、また電力消費マネジメントを大幅に見直したことの二点がバッテリーが変わらずとも撮影可能枚数を増やすことができた主な要因です。
Q.5.5Kとはどんなシーンで使うのでしょうか?4Kとの違いは?
A.5.5Kは数字が表す通り4Kよりも解像度が高く、5.5Kで撮っておくことにより後でトリミング編集に余裕が出て後処理でのカバーがしやすくなります。
動画の世界ではNetflix、Huluが4Kを想定し始めています。従来の4Kと違い1DXMarkⅢはシネマ、PV、アーカイブ等の撮影にお使い頂くことを想定し5.5Kを搭載しております。
※その後筆者が調べたところNetflix、アマゾンプライムは4K動画のコンテンツがありますがHuluはアメリカでの配信のみで国内はありませんでした。
Q.画素数が上がっていないのにCFexpressが採用されているのは動画での容量を想定しているのでしょうか?
A.動画の処理もそうですが、まずは書き込みの速さによるストレス軽減です。RAW+JPEGの記録の場合1D X MarkⅡは連続で約80枚でしたが1D X MarkⅢは1,000枚以上連写しても書き込みできます。
昨年発売したシネマイオス C500MarkⅡもCFexpressも採用しています。またタイプBのXQDとCFexpressには互換性がありますので弊社に限らず業界としてCFexpressとXQDの採用が増えていくと思われます。
CFexpressのダブルスロット
Q.寸法変わらず、重量もあまり変わっていませんが軽量化や小型化することは考えていなかったのでしょうか?
A.大きさは変わっていませんが、旧機種と比較すると約90g軽量化しています。また大きさは変えずにスマートコントローラーというマウスのように手で触ればピント位置が動かせるボタンを新たに配置しました。
縦横両方の撮影に対応できるように2ヶ所ついており、大変高評価を頂いております。
赤マル2ヶ所に新たに配置されています。
スマートコントローラーの関するご説明はこちらよりご確認下さい。
Q.レンズの開発はEFよりもRFにシフトしていかれると想定していますが、将来的にRFとの互換の可能性はあるのでしょうか?
A.営業個人の見解ですがEFレンズの売れ筋はここ数年で一通りリニューアルしたという印象です。RFレンズをEFマウントへという発想は構造的に違うので難しいと思います。
ただ、EFレンズについては、マウントアダプターを使用することでEOSRシリーズに装着可能です。皆さまがお使いのEFレンズは今後も有効にご活用頂けるかと思います。
Q.連写性能がアップしていますが、スポーツを撮る方でなく一般的な写真館の方々にメリットはありますか?
A.写真館さんにとっては連写枚数が増えたからといって明確なメリットはありませんが、動くものを撮るときには従来機種より大幅に性能アップと捉えて頂くと良いかと思います。
Q.WiFiの性能は上がっているのでしょうか?やはり高速転送をお求めの方は旧機種同様トランスミッターは必須なのでしょうか?
A.仕事で問題なく使用頂く為には、やはりEFT-E9B(日本国内周波数)と無線LANルーター(アクセスポイント)のご使用をおススメします。
最後に
今回は1DXMarkⅢ発売に際し素朴な疑問をキヤノンさんにお聞きしました。つい先日EOSR5の開発発表もあり、キヤノンユーザーの方はどの機種に買い替えようか悩んでいらっしゃるかと思います。弊社フォトルプロでは今後も色々な情報発信をさせて頂きますので今後ともお付き合い頂ければ幸いです。
最後までご覧頂きありがとうございました!
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