先日弊社のサイトにて各自治体の支援情報を発信させて頂きましたが、国や県、市など改めて情報整理が必要だと感じました。

今回は弊社営業所の一つである福岡県に仮定のお店を想定して、何をどれだけもらえるのか、まとめさせて頂きました。福岡の方以外はご自身のお店がある自治体に置き換えてお考え頂ければと思います。

●福岡県福岡市　有限会社A写真館の例

人数　：4名(社長、奥さん、社員、パート)

形態　：法人

家賃　：30万円

給与　：社員　　月額30万円　月出勤21日

　　　　パート　月額5万円(内訳：時給1,000円×5時間　月10日出勤)

まずはこのような仮説にて、何をいくらもらえるのか

まとめたいと思います。

・省庁や自治体からの支援金について

経済産業省「持続化給付金」

A写真館は法人形態なので対象になっていれば支給200万円の対象です。

福岡県「中小企業緊急支援金」

金額は下がりますが経済産業省の支援の枠から漏れてしまった方へ対する施策なのでしょうね。

福岡市「緊急事態宣言に伴う事業継続に向けた店舗への家賃支援」

福岡県では写真屋、フォトスタジオは基本的に休止を要請する施設に含まれておりますので念の為ご確認頂く必要がありますが、対象に含まれております。

売上減少が50％以上の方であれば経済産業省からの200万円＋福岡市の家賃補助の24万円＝224万円が適用となります。

30％以上50％以下であれば福岡県からの50万＋福岡市の家賃補助24万＝74万円が適用となります。詳細に関しましては各省庁や自治体へお問い合わせ下さい。

・雇用に対する助成金について

仕事が減り、社員さんやパートさんを休ませて最小人員のみで

営業されている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

この情報についてはご存知の方も多いかと思いますが

以下にてご案内させて頂きます。

厚生労働省「雇用調整助成金」

※助成率に関わらず上限は8,330円

A写真館は中小企業に属するので上の表の緊急対応期間に関しては

最大で9割の補償を受けることができます。

ただし上限は8,330円ですので、社員さんやパートさんとの雇用条件により

休ませるかの判断が必要になってくるかと思います。

A写真館は社員1名、パート1名いますので仮に2人とも休ませた場合

給与が異なりますので、どれだけ補助が出るか以下にてご説明させて頂きます。

また給与÷出勤日数というわけではなく、賃金の算出方法が

定められています。

①    3か月間の賃金の総額 ÷ 3か月間の歴日数

②    3か月間の賃金の総額÷3か月間の労働日数×60％

歴日数は通常365日、うるう年は366日です。

上記のいずれか高い方が助成金の対象になる平均賃金と呼ばれるものとなります。

この中には交通費、残業代、歩合等も含まれます。ただし一般的に

夏と冬に支給されているケースが多い賞与は含まれません。

色々と調べましたが専門外なもので社労士さんと契約されている方は

社労士さんにご相談下さい。

計算に関してはググるとExcelの計算シートも出てきます。

4月から休業したという過程で話を進めていきます。

社員　給与　月額30万円　社用車での通勤で交通費なし

①    3か月の賃金の総額90万円÷歴日数91日(31日29日31日)＝9810.10円

②    3か月間の賃金の総額90万円÷3か月間の労働日数62日(21日21日20日)

×60％＝8709.67円

小数点第3位以下を切り捨てます。

この場合①を採用するため、9810.10円×0.9＝8,829円が対象額となりますが

上限は8,330円と定められているので8,330円×休業日となります。

4月の出勤日が21日だったとすると、8,330円×21日＝174,930円

仮に給与を本来の月額30万円で支給すると会社からの手出しが必要です。

パート月額5万円(内訳：時給1,000円×5時間　月10日出勤)　徒歩出勤

雇用保険の対象は週20時間以上労働ですので、このパートさんの出勤日数は

月10日だと週2～3日の出勤が想定されるため雇用保険には加入の必要がありません。

本来は雇用保険の被保険者でないと助成金は出ませんでしたが

4月1日～6月30日の緊急対応期間は未加入でも助成金の対象となります。

①    3か月の賃金の総額15万円÷歴日数91日(31日29日31日)＝1648.35円

②    3か月間の賃金の総額15万円÷3か月間の労働日数30日(10日10日10日)

×60％＝3,000円

3,000円×0.9＝2,700円となります。

仮に10日休ませたとして2,700円×10日＝27,000円

詳細に関しては厚生労働省の以下URLよりご確認下さい。

https://www.mhlw.go.jp/content/000620879.pdf

・結局いくら補助が出るのか？まとめました

A写真館が4月いっぱい社員とパートさんを休ませて、どれだけの補助があるのかまとめてみました。

売上が50％以上減少した場合

売上が30％以上50％未満減少した場合

雇用調整助成金は申請から支給まで2か月かかるというニュースも目にしました。

また福岡県、福岡市共に申請開始、支給日ともにまだ決まっておりません。

いつ支給されるかもまだ分かりませんので、各申請先へのお手続き等お早めに

取りかかって頂いた方がいいかと思います。

皆様も自身のお店がある自治体に置き換えて参考にして頂ければ幸いです。

・コロナウイルスに関連する融資制度について

経済産業省　新型コロナウイルスに関する経営相談窓口

中小企業関連団体、支援機関、政府系金融機関が窓口となっています。

福岡市南区にありますA写真館の最寄りの窓口は以下となります。

融資に限った相談ではなく、経営相談という名称になっています。

日本政策金融公庫　福岡支店

〒812-0011

福岡県福岡市博多区博多駅前3-21-12

営業時間              9：00～15：00

国民生活事業(個人企業・小規模企業向け)窓口電話番号　092-411-9111

筆者も冒頭部分しか目を通せていませんがコロナウイルスにより

影響を受けた方々への経済産業省がまとめている窓口一覧です。

https://www.meti.go.jp/covid-19/pdf/pamphlet.pdf

福岡県　中小企業向け制度融資の充実（融資枠約2,828億円）

福岡県が独自に上記の対象者に3年間実質無利子、無担保の融資を行います。

4/22時点では受付開始日等の記載はありません。詳細が決まり次第

更新と書かれていますので、以下のURLをご確認頂ければと思います。

https://www.pref.fukuoka.lg.jp/contents/coronavirus-shien-emergency.html

●最後に

今回は福岡県にある写真館と仮設して補償、雇用に対する助成金と

融資情報をまとめさせて頂きました。

当社のブログをご覧の皆様の地域も様々で、影響の出方も違うとは思うのですが

緊急事態宣言明けに前年並みの売上に戻るとは皆様思っていらっしゃらないと思います。

補償、雇用助成、無利子融資など使えるものは何でも使って頂きこの苦境を

乗り越えて頂くために今後も情報提供を続けていきたいと思います。

最後までご覧頂きありがとうございました。